オルソケラトロジーのメリットとデメリット


オルソケラトロジー
orthokeratology
オルソケラトロジーとは、特殊なデザインの高酸素透過性コンタクトレンズを用い、角膜の形状を矯正し、視力を回復させる角膜矯正療法のことです。
専用のコンタクトレンズを就寝時に装用することで、翌朝視力が矯正され、日中は裸眼で生活できる手術のいらない視力矯正治療です。
オルソケラトロジーとは
「オルソケラトロジーのメリット」
●メガネやコンタクトレンズが煩わしい方へ
職業上メガネの使用が難しかったり、「時間がたつとゴロゴロする」「夕方になると充血しがち」等、コンタクトレンズの不快感から解放されたい方へ。
●裸眼でスポーツを楽しみたい方へ
野球・サッカー等のスポーツや、水泳・サーフィン・スキューバーダイビング等の水中のスポーツをされる方へ、裸眼で安全にスポーツを楽しめます。
●外科的手術のレーシック等に抵抗がある方へ
「手術なのでやはりこわい」「術後の感染症などが不安」という方へ。オルソケラトロジーなら、レンズの装用を中止すれば角膜は元の状態に戻りますので安心です。
●取り扱いは簡単
レンズの取り扱いは一般のハードコンタクトレンズと同様です。
また、夜間装用なので、日中装用のようにホコリやゴミなどが目に入ることもなく
目への負担やレンズを破損・紛失するリスクも少なくなります。
「オルソケラトロジーのデメリット」
●従来の昼間装用ハードコンタクトレンズと同じ合併症が起こる可能性があります。
●視力が安定するまで見え方が変動することがあります。
●夜間にまぶしかったり、にじんで見えたりする可能性があります。
●強い乱視や角膜形状によっては、処方が困難な場合があります。
●矯正効果は一過性で効果を維持するために治療を続ける必要があります。
●円錐角膜など目に病気がある場合には治療ができません。
●屈折が強過ぎる場合は治療できないことがあります。
オルソケラトロジーのメカニズム
[就寝前]
就寝前にレンズを装着
[翌日]
朝起床時にレンズを外し⇒視力回復
[睡眠中]
睡眠中に角膜が矯正される



いままでのコンタクトレンズとは逆の使い方で、夜寝る時にレンズを装用し、朝起きて外すだけで角膜の形状が変化し視力が回復します。回復した視力は一定期間維持され、日中は裸眼でも良く見えるようになります。
オルソケラトロジー治療の流れ
受診・治療前検査・カウンセリング
眼科検査と角膜形状解析検査を行ったのちの診察で オルソケラトロジーの適応を判断いたします。オルソケラトロジーの適応と判断された場合は、ファーストトライアルレンズを決定します。
オルソケラトロジーを正しく理解していただくために、眼の構造から矯正方法までを、簡単にご説明いたします。 また検査データをもとに、具体的な矯正法と注意事項などをお伝えします。
不明な点や不安な事項をすべて取り除けるように、些細なことでもご質問ください。
テストレンズ装用・処方
オルソケラトロジーを理解し、希望される患者さんにはトライアルレンズをテスト装用し検査します。
テスト装用後、診察を行いフィッティングの確認と効果の度合いによって、処方レンズを決定します。その際、オルソケラトロジーレンズの取り扱い説明と装用練習を行います。
取り扱いおよび装用が問題なく行えるようになりましたら、レンズをお持ち帰りいただき治療開始となります。
翌日検診
初めて装用された翌日には、検診があります。簡単な検査を行い、診察となります。
フィッティングと効果を確認し、 特に問題がなければ、次回は1週間後検診となります。
定期検診
翌日・1週間後・2週間後・1ヵ月後・3ヵ月後、以降3ヵ月ごとに定期検診を行います。
角膜の状態を知り、また、合併症の早期発見のためにも非常に重要ですので、必ず受診してください。見え方が急に変化したり、何か異常を感じたりした場合は、決められた検査日以外でも受診してください。